2020年5月10日(日)週報掲載記事

「神学生サポートの重要性(その5)」

 今回で本テーマは最終回となります。

「すべての教会開拓者及び神学教育者が、そのパートナーシップの中心に聖書を据え、教理を表明する時だけでなく実践においても聖書を中心に据えることを私たちは切望する。伝道者は、自分のメッセージの内容及び権威の至高の源として、聖書を用いなければならない。神学教育者は、キリスト教神学の中核的科目として、聖書の研究を改めて中心に据え直し、聖書研究がその他のすべての研究・適用分野を統合し、またそれらに染み込んでいくものとしなければならない。何よりも、神学教育は、牧師・教師が聖書を説き明かし、教えるという最も重要な責務のために、彼らを整えることに役立つものでなければならない。」(『ケープタウン決意表明』p.91-92)

 次世代を担う神学生は、この多様化した社会にあって学ばなくてはならないことが多くあります。この度の新型肺炎に伴う緊急事態宣言など、思いがけない状況が訪れた際に、それをどう捉えどう対応するか、柔軟な思考と実際的力が求められます。しかし、現場で起きる多種多様な出来事は「応用」であって、「基礎」がなくては常に軸がぶれてしまうことになるでしょう。どんなときでも軸となるのは聖書のことばですから、常に聖書研究に戻り、同時に幅広い視野をもって社会現象を解釈していく力が養われる必要があります。その最前線で学んでおられる神学生を、教会は具体的な愛と祈りとをもって支えていきたいと思います。